48件目の天然記念物

 北海道礼文町礼文島桃岩一帯の高山植物群落を国の天然記念物に指定するよう、文部科学大臣に答申した。北海道内の国指定天然記念物は2000年の「オンネトー湯の滝マンガン酸化物生成地」(足寄町)以来で、今回で48件目となる。
 桃岩は礼文島の西海岸にあり、高さ約250メートルで、文字どおり大きな桃のような形をしている。島の西海岸は急ながけが連なっていて風が強く、標高が低いにもかかわらず高山植物が群生している。強風に加え寒さで土壌が凍り、気温が上がると溶けることを繰り返す、植物にとっては厳しい環境にある。
 こうした環境下でレブンアツモリソウ、レブンキンバイソウ、レブンコザクラなど、礼文島ならではの植物が群生しており、狭くて特殊な土地であるにもかかわらず高山植物の種類が多く、礼文島固有の植物も数多い。
  桃岩のそばには展望台と遊歩道がある。これらの植物の見頃は6~7月で、間近で楽しむことができる。