苦肉の策

 礼文町は、家全体ではなく1部屋単位で断熱工事をし、室温を暖かく保って住人の健康を維持できるかを検証する実証実験が町内で行われた。
 健康維持には室温を最低でも18℃、高齢者の場合はさらに高く保つのが望ましい。だが古い住宅の多くは断熱構造になっておらず、冬場に温度を高く保とうとすると暖房費がかさむ。
 そこで建築、医療業界では5年ほど前から、過ごす時間の長い居間などの部屋一つを暖かくし、健康維持を図る手法について議論し、苦肉の策を取ったのだ。