稚内カニ缶工場秋に閉鎖?
 釧路に本社がある㈱マルハニチロ北日本は17日午後、宗谷経済センターで会見を行い、カニ缶詰を製造している宗谷工場(稚内市恵比須2)を11月に閉鎖すると発表した。
 アラスカ産やロシア産のタラバガニの輸入減少に加え中国など東南アジアでカニの需要が高まっている事を受け、カニ仕入れ価格が高騰して赤字経営が続いていた。経営効率化を図るため宗谷工場の生産を9月末でストップし富良野工場に業務を移管するとの事。
 タラバガニ缶詰業は、明治中頃からはじまり昭和40年代まで我が国の外貨獲得に大きく寄与したが、盛衰が激しく大正末期に16を数えた工場は昭和初期に全滅してしまった。戦後は、日魯、又一、林兼、開洋、豊洋の5工場となり黄金期を迎えた。
 しかし、照和30年頃をピークに下降し、現在は㈱マルハニチロ北日本の工場が稚内にあるのみだった。