今週のお題「心に残った本」
 「心に残った本」と言うより、現在の社会にも通じる教訓の一冊と何度も読み返している。(特に12月頃になると読みたくなる)その一冊は、新田次郎著書の1971年9月に発行された「八甲田山死の彷徨」。
 日露戦争直前の1902年(明治35年)に、ロシアとの戦争に備えた寒冷地における戦闘の予行演習として、日本軍が八甲田山で行った雪中行軍の演習中に記録的な寒波と吹雪に遭遇し210名中199名が死亡した実話に近いフィクションである。
 何故この本かと言えば、何事においても事前準備の大切さ、企業や社会のトップに立つ者の資質、指導力、決断力、判断力等、更に部下を信じ任せる優しさと、最後にトップとしての責任の取り方を心得ている事。

 追: 気温の最低記録は、1902年1月25日に北海道旭川市で記録された−41.0℃。