猿払村、開村100年

 猿払村は28日、開村100周年を祝う記念式典を村交流センターで開いた。会場では写真や動画が映し出され、参加者は村の100年の歩みに思いをはせた。村民や宗谷管内の首長ら約110人が参加した。
 伊藤浩一村長は式辞で「節目の年を迎えることができたのは先人の不断の努力と決意のたまもの」と感謝。ホタテ漁の振興や酪農の発展をはじめ、村の歴史を振り返った。一方、今後の少子高齢化や人口減少を念頭に「先を見据えて諸課題に取り組む」と強調。「風土や産業を守りながら、幸せを実感できる村づくりを進める」と力を込めた。
 猿払村は1924年大正13年)、当時の宗谷村から独立して誕生。会場では、1926年(大正15年)の役場落成式や、1971年にホタテの稚貝放流の様子を撮影した写真がスライドで上映された。元村長の故笠井勝雄さんが30年前に開村100年に向けて残したメッセージも動画を交えて紹介された。
 村は石炭産業や林業で栄え、大正時代に天北線宗谷線)が開通。ピーク時の50年代には人口が9千人を超えた。現在は漁業と酪農を基幹産業とし、約2700人が暮らす。
 道新ウェブより