稚内市ふるさと納税
 稚内市ふるさと納税者への特典を今月から地元海産物などに切り替えたところ、10日までに610件、計770 万円の寄付があり、特典が広報誌だけだった昨年度1年間(74件、650万円)をすでに上回った。特典を送る地元企業は「予想以上の反響」と歓迎するが、 あまりの人気ぶりに在庫が不足し、急きょ増産に追われたり、商品の確保を心配したりする声も出ている。
 水産加工販売「うろこ市」は、1個200グラム入りの特製イクラ漬けが入ったセット商品を寄付額1万円以上の枠で出品したところ、81セットの注文があった。在庫不足のため、急きょ11日、21キロ分を増産。同社通信販売部は「100セット前後で足りると思っていた」と驚く。秋サケはシーズン終盤 で値段も上がり、「採算は合わないが、企業PRには役立つ」と話す。
 紅ズワイガニとミズダコのしゃぶしゃぶセット(寄付額1万円以上)などを出す「本間水産」には計75セットの発注があり、担当者は「抜群の宣伝効 果。年末はいずしも出品したい」。魚の一夜干しセット(同)も人気で、出品する稚内機船漁協は「稚内知名度向上に貢献できてうれしい。ホッケなど原料が 少ない魚もあるが、不足すれば魚種を入れ替えて対応したい」。
 卸売業「そうべい」は、日ロカニ協定で輸入が激減し、希少なロシア産タラバガニ(2キロ)を、寄付額10万円以上で出品した。まだ注文はないが、 「2万円以上する品で、喜びが大きいと思い、あえて手に入りにくいものにした。品薄で確保は簡単でないが、年末に向け何とか集めたい」と意気込む。
 どうしんニュースより