増毛山道で14人が研修

 幕末の1857年(安政4年)に開削された増毛山道(増毛町別苅(べつ かり)―石狩市浜益区幌(ぽろ)、約27キロ)で19日、山道ガイドを養成する現地研修が行われた。札幌などから集まった14人が歴史、文化やガイドの基本姿勢を学んだ。
 ササや樹木に覆われていた山道はNPO法人増毛山道の会がルートを特定し、2016年までに8年かけて復元。18年に北海道遺産に選定された。現地研修は山道を次世代に継承しようと、同会と留萌振興局が19年から実施している。
 参加した14人は札幌で8月に講習を受けた40~70代。増毛町中心部からバスで移動して山道に入り、郵便物などの中継に使われた武好(ぶよし)駅逓跡まで往復4キロを歩いた。同会監事の織田達史さん(77)が明治時代に電報の通信に使われた木製の電信柱や、一級国道だったことを示す一等水準点などを紹介。「腐葉土の道は軟らかく歩きやすい。登山道と違い、人と馬のために造られた証拠」と説明した。
 どうしんウェブより