エゾシカに注意

 稚内署のまとめによると、今年1~5月に同署管内(稚内市、猿払村、利尻町利尻富士町礼文町)で発生したエゾシカがらみの交通事故は37件と前年同期より7割(16件)増えた。シカの増加が背景とみられ、同署は注意を呼びかけている。
 全て物損事故でけが人はいなかった。月別では1月が5件、2月が3件、3月が9件、4月が10件、5月が10件。時間帯別では、昼(日の出~日の入り)が10件、夜が27件だった。
 自治体別では、稚内市で22件、猿払村で15件。同署によると「特に猿払村浅茅野地区でシカの出没が多く、それに絡んで事故が発生している」という。離島の3町にはシカがいないため事故はなかった。 事故が増えた背景として、稚内市は「シカの個体数自体が増加しているためか、山に食べ物がなくなって平地に出てきているためではないか」と推測する。
 市は市街地に出没するシカを減らそうと2010年度から駆除を開始。捕獲数は右肩上がりに増え、23年度は917頭と10年度の50頭から18倍となった。駆除はヤムワッカナイの国有林や富士見地区、西浜地区で行うほか、囲いわなやくくりわなも活用する。
 稚内署は「道路脇にいるシカを早めに見つけるためにも、スピードを抑えめにと呼びかけている。
 道新ニュースより